月星鬼
それから10分後…出発するコトになった。
「じゃ、行くか。」
「遊園地の最寄り駅まで。」
「「動風。」」
私たちは駅に着くとアクセを付けた。
交通費が掛からなくて楽。
けど、人目の着かない場所で。
私たちは駅を出るとまっすぐ遊園地を目指した。
チケットを買おうとすると沙季はゲートの所に行っていて、
「ちょ、沙季チケットは?」
「親父にもらった。」
2枚分のチケットを見せる。
そしてゲートでチケットごとに色が違うパスを受け取り入った。
「まずはあれだろ?」
「もちろんでしょ。」
沙季が指差したのはこの地方でも最も怖いと言われるジェットコースター
そこの最後尾に並び時を待つ。
キャーと聞こえてくる悲鳴に私はワクワクした。
等々私たちの番になり1番前に…
「マジかよ。」
苦笑いの沙季は口を歪めていた。
「楽しいからいいじゃん。」
そう無邪気に笑う私にまた苦笑いした。
ゴゴゴゴッと音を立てて進み出す。
「高ぇんだけど…」