愛と哀
「っ……これっ」
ページを開いて、衝撃が走った。
バサッと。
手からアルバムが音を立てて落ちた。
中に貼ってある写真に写っているのは、とっても綺麗な女の人。
そして……見覚えのある男の人。
写真に写ってるのは、まぎれもなく……私のお父さん。
父親の記憶は微かにしかないけど。
間違いなく、これは私のお父さんだ。
この女の人は……雰囲気が春田くんに似てるような気がした。
「どういう事……」
震える手でアルバムを拾った。
「七乃、何してるの?」