愛と哀






そして私の生活は、どんどん自由が少なくなっていった。





「七乃、もう学校に行かなくていいから」


「え……」



ある日の朝。

制服を着て1階に降りたら、朝ご飯を作ってる春田くんに何故かそう言われた。


行かなくていいって……どういう事?





「そもそもさ、七乃が学校に行く意味ってないよね?だって将来の事はもう決まってるんだから。それに俺以外の人間と親しくしてほしくないし、七乃は一生俺だけを頼ってればいいんだしね」



1人納得したように話す彼を私は唖然と見つめた。


何を好き勝手言ってるの?



そんな事……本気で思ってんの……?



「退学届は俺が提出しておいてあげるから。七乃は家にいて、のんびりしてくれればいいよ」


とにかく冗談ではなく本気らしい。



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