愛と哀






真っ暗な闇の中。


右も左もわからない空間に私は1人、ポツンと取り残されている。



『七乃』


どこからか、声がする。
私の名前を呼ぶ声。
この声は……。



『七乃』


あ、春田くんだ……。




『七乃、愛してる。愛してるよ?』


後ろからしっかり回される腕。




春田くんの温もりが伝わってくる。




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