愛と哀
微かな変化
自由のない生活は尚更窮屈で居心地が悪かった。
首輪のせいで制限される移動距離。
1日中、部屋中に自分の写真が貼ってある部屋にいないといけない。
吐き気がする。
自分だらけの部屋なんて。
「七乃」
「……」
「どうしたの?元気ないけど、具合悪いのかな?」
彼は家にいる時は基本的に私のそばを離れない。
今ならわかる気がする。
以前、春田くんをうちに連れて来た時に母が彼を毛嫌いしていた。
その理由は彼が父の浮気相手の女にソックリだから。