愛と哀
「なーなの」
「やっ……」
「何が嫌なの?幸せでしょ?だって嫌な事は何もしなくていい。ずーっと俺に愛情を注いでもらえるんだから。俺はすごく幸せだよ?」
春田くんは自意識過剰なのかもしれない。
思い込みが激しい。
これが、本当に幸せだっていうの?
こんな……監禁染みた事……。
彼がいない時、首輪を外そうと奮闘したがビクともしない。
私はここから逃げられない。
「ねぇ……春田くん」
私を抱き締めながらウットリする彼に呟くように問いかけた。