愛と哀
「さぁ、どうする?七乃。1人で入るって選択肢はないからね。俺と一緒に入るのを拒絶するなら、一生お風呂には入れないから」
酷い。
完全に主導権は春田くんが握ってる。
だからって……酷いよ。
「っ……」
どうする?
このままお風呂に入れないのは困る。
正直、体が少し汗臭い気がする。
髪の毛もベタベタし始めた。
「……入る」
「ん?何?ちゃんとハッキリ答えてよ」
「春田くんと一緒に、入る」
結局、私に残された選択肢はそれしか存在してない。