愛と哀
第3章
2人きりの空間で
「じゃあお風呂場に行こうか」
やった……。
やっと、首輪が外してもらえる。
「ねぇ、七乃……絶対にないと思うけど」
「な、何?」
「逃げようなんて、考えてないよね?逃げるのは、許さないからね」
「っ」
その目は怒ってるみたいで、冷たくて、すごく怖かった。
「うん……逃げないから。絶対に」
逃げようとすればアウト。
確実に……。
「ま、逃がさないけどね」
逃げようとすれば、彼は何をするかわからない。