愛と哀
上機嫌に鼻歌を口ずさみながら、春田くんは手にボディソープを付けた。
「何で……手に付けるの?」
「何でって、体を洗うためだけど」
「えっと……」
私が言いたいのは……。
「体洗う、タオルとかはないの……?」
体を洗うのはタオルかスポンジが必要なんだけど。
「そんなの必要ない。俺が素手で洗ってあげるから」
「えっ!!??そ、そんな……ひゃっ」
私の言い分も聞かず、春田くんは泡立たせた手で私の体を洗い始めた。
躊躇なくゴシゴシと。
右肩の辺りから。