愛と哀





「頼むからっ……」



悲痛な声で叫びながら、母は私の肩を乱暴に掴んだ。


そして縋るように。





「死んでっ……死んでよっ!!さっさと消えてほしいのよっ……!?」



もっとも残酷な言葉を述べた。


実の娘に。





「あんたの顔を見るのはもう嫌……消えて……」



母はその場に泣き崩れた。


そんな母を残して、静かにリビングを出た。




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