愛と哀
第4章

ひとときの平和







あれから何日経過しただろう。


曜日の感覚も。
時間の感覚も。
何もわからない。



カレンダーも時計もここにはないのだから。


携帯もない。



春田くんが「もう必要ない」と言って壊してしまった。



テレビもないから、玲央さんと春田くんのお母さんの死体がどうなったのか不明のまま。





「チョコブラウニー食べない?おいしい紅茶もあるし」


「……」


「明日の朝ご飯は何がいい?久々にクレープにしようか」




お風呂から上がって、ソファーに座って髪の毛を乾かしながら彼は話しかけてきてるが。


受け答えする気になれない。




何もしゃべる気力がない……。




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