愛と哀
本当の彼
いつしか、春田くんと一緒に過ごす事は当たり前の事になってた。
常に隣に彼がいる。
学校では一緒にいるのは当然。
気がつけば彼と一緒にいる事が癖になってた。
「あ、そういえば」
「ん?」
中庭でお昼休みを過ごしてたら、彼が思い出したように口を開いた。
「俺ら、連絡先交換してないじゃん」
「え……」
「結構一緒にいるのに交換してないって、馬鹿だな」
「あはは……」
「ってわけで、教えてよ。メアドと番号」
春田くんは微笑みながら携帯をポケットから出した。
「あ……えっと」
「七乃?」
どうしよう……私は……。