愛と哀
「親なんてそんなもんだよ。イライラしたら、自分の子供に八つ当たり。本当に自分勝手なんだから」
春田くんの目は真っ黒だった。
これは……彼の本心なの?
「家族なんて、ゴミだよね」
「……」
「大丈夫だよ。七乃は何も悪くないから。キミには何も罪はない」
さっきとは打って変わって春田くんは小さく微笑んで、私の両肩をポンポンと叩いた。
「俺は何があっても七乃の味方だからな。困った時は、いつでも助ける。絶対に守るよ……」