愛と哀
それからすぐ、私は春田くんの家にお引っ越しした。
引っ越しの手配は全部彼がしてくれた。
休日の昼間、母親が外出してる間に自分の荷物を全て運び出した。
でもま、私の荷物は少ないからあっという間に終わったけど。
そして荷物を運び終えた後の片付けも彼が全てやってくれた。
自分でするって言ったんだけど、彼が「任せて」と言い放った。
「七乃。部屋ができたよ」
リビングで彼が用意してくれたココアを飲んで待機してると、彼が戻ってきた。
額には汗が滲んでいた。
「春田くん、ごめんね……。いろいろと」
「いいっていいって。さ、おいで」