愛と哀
手を引かれて、2階へ。
「七乃の部屋、俺の隣にしたから。ほら、ここだよ」
案内されたドアの前には私の名前が書かれたネームプレートがかかっていた。
「じゃ、ドア開けるよ」
彼は勢いよく部屋のドアを開けた。
その瞬間咄嗟に「わっ」と声が漏れた。
「すごい……」
すっごく広々とした部屋。
薄いピンク色のカーペットに、薄いピンクのカーテン。
勉強机に、部屋の真ん中には白いテーブル。
大きなフカフカなベット。
可愛らしいぬいぐるみ。
大きな本棚に、そこにはズラっと女の子向けの漫画が並んでいた。