愛と哀
第2章
彼の愛情
私は春田くんと晴れて恋人同士になった。
関係が恋人になったからって、何かが変わるわけじゃない。
特に何も変わらない……はずだと私は思う。
「七乃、行くよ」
「あ、待ってよ」
「まーったく。朝ご飯のんびり食べてるからだよ」
「ごめん」
人に作ってもらえるご飯ってすごく特別に感じるからつい。
「さ、行こう」
春田くんは私の手を握って歩き出した。
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