愛と哀




きっと春田くんを失えば私は……1人ぼっち。



孤独というのは実に辛いモノだ。






「ねぇ春田くん」


その日の夜。
夕飯を食べながら話しかけた。




「進路ってさ、もう考えてる?」


いろんな事があって忘れていたが私達は仮にも3年生。

進路を考えないといけない時期。



「進路、か」


「私……何も考えてないんだ。ヤバイよね」



きっとみんなは将来の事をちゃんと考え始めてるのに。


なのに私は……。




「七乃は永久就職するんだよ」


「えっ……」


「俺から先生に言っておくよ。七乃の進路は永久就職って決まってるって」



ちょっと待ってよ。
それってつまりは……。



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