ミチ
母なる海と大地
人が人である前に、
一つの愛から種ができ、
その種は愛に包まれ芽を息吹く。
母なる海で呼吸をし、
大海へと投げ出された。
そこで、産声をあげた。
そこでは、もう海で呼吸はできなかった。
大地には、独りで足を踏み締め立ち上がるしかなかった。
上を見上げれば、
そこには空があった。
下を見下げれば、
そこは既に足の踏み場がやっとあるかないかぐらいの
険しい道が延々と続いてた。
‘果て’が見えそうで見えなかった。