君想い~密かに抱いた恋心~
「はぁ………」
時刻は午後7:10。
あたしは健気にもちゃんと教室で待っている。
かすみと美桜は、
「ごめん…なっちゃん。
私、病院行かなくちゃいけなくて…」
「ごめん、わたし今日練習試合で
他校だから…」
仕方ないよね、うん。
寂しいけどね…
「にしても遅いよ、大竹くん…」
長引いているのか、なかなか来ない。
暗くなって来たし、もう帰ろう。
大竹くんにはあとで謝って…
と立ち上がると廊下からバタバタと足音が
聞こえてきた。