初恋も二度目なら
「俺のもう一人の親友は、俺自身だからな」
「な、なんと・・・!」

部長の満ち溢れている自信は、この考えからきてるのね!
さすが長峰部長・・・あ!大変!

「ぶちょうっ!」
「どうした」
「部長の唇に、私の口紅がついてる!」
「マジか」
「部長、ハンカチ借してください!私、今手元に持ってなくて・・・」
「ああ・・」
「口閉じて!もう少しだけ顔を下げて・・・」
「んーん」と部長が唸ったのは、どうやら「はーい」と言ったらしい。

「すみません。もうすぐみんな出社してくるのに・・・はい。これで大丈夫ですけど、このハンカチ、今日は使えないので、代わりに私のを使ってください。今から持ってきます」と私は言うと、更衣室へ駆け出した。
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