初恋も二度目なら
「では、行きましょうか」
「その前に、おまえの親友として、そしてモテる男として、アドバイスをしておく」
「は、はいっ！」
「このパーティーでは、そうだな・・・３０分で勝負をつけろ。そのためには、最初の１５分で相手の目星をつけ終えるんだ」
「なる、ほど・・」

と呟いたものの、私の脳内では、「勝負をつけろ」「最初の１５分」という言葉が、部長の低い声で、ずっとリフレインされていた。

「いいな？じゃー行くぞ」
「あーっ！ちょっと待って、ぶちょうっ！」
「なんだ」
「一体どうやって、相手の目星をつければいいの？」
「相手をよく見ること。会話が弾めば望み有だろう。以上だ。行くぞ」
「う・・・。はいっ・・・！」

あぁ、この気合いは、やっぱりがっついてる方向に向かっているような気が、しないでもない。
でも、それくらいの気合いがないと、根が小心者の私には、永遠にお相手が見つからないかも・・・。
そんな弱気じゃダメ、私っ！

自分を奮い立たせるように深呼吸をすると、部長が優しく手をにぎってくれた。

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