初恋も二度目なら
会場内とお庭には、前回のフリースタイルより、たくさんの人が来ていた。
部長の読みは大当たりだ。すごい!さすが部長!

「結構来てんなー。あぁ、小夜」
「ぎゃうっ。は・・い」

私を呼んだ部長が、グッと顔を近づけてきた。

うっ。いつもながら何てハンサムな・・・!

「もう一つ大事なことを言っとく」
「ど・・うぞ」
「飲食物は自分で取りに行くのが鉄則だ。そして原則、俺以外の男から飲食物をもらうなよ」
「りょ、了解です」
「よし。じゃー行って来い!」
「えっ!?」

繋いでいた手を部長に離された私は、一瞬、途方にくれてしまった。
でも・・・そうよ。
部長にだって、お相手を見つけるという使命があるんだし、受付でスタッフからクレームを受けることなく、パーティー会場に入ることができたんだから・・・。

お互い楽しまなきゃ、よね!

私は元気よく、「はいっ!」と部長に返事をすると、前を見て歩き出した。

まずは・・・スイーツ食べ放題から・・・逃げてないから、私・・・!!

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