初恋も二度目なら
・・・やはり予想したとおりと言うべきなのか。
部長は常に、女性数名に取り巻かれている状態だ。
時々チラッと部長の方を見るたびに、その女性たちは別人だし。
部長の姿がまだ見えるから、前回より女性の数は少ないけど。
・・・だから私は、そう頻繁に部長の姿をチラ見してないし!
とにかく、部長の人を惹きつける力とかカリスマ性って、ハンパなく濃くて高いのね。

私は顔に笑みを浮かべると、手に持っていたマンゴープリンを一口食べた。

「あぁおいし・・・」
「マンゴープリンって名前、エロいと思わない?俺はそう思ったんだけどさー」
「ぶっ」

何を突然言い出すのかと思ったら、この人・・・えーっと、イタじゃない、石塚さん・・だったよね、確か。
危うくマンゴープリンを吐き出しそうになってしまったじゃないの!

「わた、私はそうは思いませんが・・・」
「あ、そーう?俺は“マンゴー”って響きが似てると思うんだけどなぁ」

・・・「何に?」って絶対聞かないもん!
それより、私が食べてるものに対して、下ネタ話をし続けないでほしい!
しかも、石塚さんひとりで盛り上がってるし。
ていうか、こういう話を私にふられても、どう続けていいのか分からないんですが・・・。

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