初恋も二度目なら
「背が低いことにコンプレックスを抱くチビ野郎の気持ちは、正直俺には分からん。181の俺より背の高い女はそういないし、俺より背が高い女とつき合ったこともないし、好きになったこともないからな。あえて言うなら、俺の場合は、チビ野郎とは逆に、背が低すぎる女とつき合うことになったら、キスするのが互いに大変だろーなー」
「は?」
「俺は思いきり屈んで、相手は爪先立ちで背伸びしないといけないだろ?」
「アハハッ!も、ぶちょー・・・おもしろい・・・!」
「ま、そんな時は、俺の膝に座らせればいっか」という部長の発言で、私はピタッと笑うのを止めた。



『小夜。ここに座れ』
『うぅっ。またですか?』
『いいだろ?好きなんだよ』

と言ってはよく私を膝に座らせて。
そして私が部長を見おろすような形になって・・・。
私は自然に部長の肩に手を置くか、首に手を回す形になって、部長は片手で私の背中を押して・・・キスしてくれた。

ってまた私はそんなことを車内で思いだしたりして!!
しかも部長の外車の!!

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