初恋も二度目なら
“ナポレオン”は、その名前から、高級フレンチレストランという響きがあるんだけど、実際は、白い割烹着が似合う60代の夫婦が、定食を中心としたおいしい食事をサービスしてくれる、小さな食堂だ。
部長とおつき合いをしていた頃、“ナポレオン”には何度か連れて行ってもらったことがある。
別れてから、私一人ではもちろん、一度もお邪魔していない。
引っ越してから、ますます遠くなったというのもあるけど、やっぱり気まずいのが一番の理由で・・・。
まぁでも、あれから6年経ったし。
おじさんもおばさんも、私のことを覚えていないだろう。
という私の予想は、ものの見事に外れた。
「あらいらっしゃい!悠里くん」
「こんちわ、おばちゃん」
「あらあら!もしかして、今日は小夜ちゃんも連れてきてくれたのかい?」
「うん」
「嬉しいねぇ」
「お、おひさしぶりです!」と私は噛みながら言うと、ペコッと頭を下げた。
部長とおつき合いをしていた頃、“ナポレオン”には何度か連れて行ってもらったことがある。
別れてから、私一人ではもちろん、一度もお邪魔していない。
引っ越してから、ますます遠くなったというのもあるけど、やっぱり気まずいのが一番の理由で・・・。
まぁでも、あれから6年経ったし。
おじさんもおばさんも、私のことを覚えていないだろう。
という私の予想は、ものの見事に外れた。
「あらいらっしゃい!悠里くん」
「こんちわ、おばちゃん」
「あらあら!もしかして、今日は小夜ちゃんも連れてきてくれたのかい?」
「うん」
「嬉しいねぇ」
「お、おひさしぶりです!」と私は噛みながら言うと、ペコッと頭を下げた。