初恋も二度目なら
車に乗った途端、ユキオくんはゲラゲラ笑いだした。

「いやぁ・・・まさか、ここで偶然会うとは思ってなかったけど・・・ワタシの想像以上だったわぁ」

そして、このセリフだ。
もう、わけわかんない!
ユキオくんも、そして部長も!

「あぁでもー。ダーリンのお兄さんなら、納得ってとこかしら。ユウくんもあれくらい敵意むき出しになりそうだもんねぇ」
「ちょっと、ユキオくんっ!」
「なぁに?」
「今の・・・今のは・・・一体何!?」
「あぁ」とユキオくんは気の毒そうな声を出すと、私の二の腕にそっと手を置いた。

それはもう、完全な女モードで・・・というか、車に乗ってからのユキオくんの口調は、いつもどおりの女モードに戻ってる。

「そうよね。サヤコちゃんはニブいから、ちゃんと言わなきゃ分かんないわよね」
「うっ。だから・・・」
「ま、ユウリくんがうちに来れば、すぐ分かるわよ」
「・・・そうですか」

つまり、ユキオくんは今言うつもりはない、ということね・・・。

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