初恋も二度目なら
「そ。だから、小夜ちゃんは悪くない」
「うぅ・・・あの、ぶちょ・・・ぅ?もう怒ってない、ですか・・・?」
「怒ってねえよ」
「よかった・・・。帰ったら、ダメです。来てくれたばっかり、なのに・・・うぅっ。ケンカしないで・・・兄弟仲良くしてください」
「こんなんケンカとは言わねえよ」と部長は言うと、ニカッと笑ってくれた。

それを見ただけで、私は心の底から「よかった」と思って・・・あれ?
今私、完全な裸眼状態なのに、部長の「ニカッ」顔が、メガネをかけているのと同じくらい、ハッキリ見えた・・・。

「そーそー。それに俺たち、仲いい方だよな?悠里ーぃ?」
「さあな・・あー。動くな、小夜」
「ぎゃあっ!ぶっ、ぶちょーっ!!」

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