初恋も二度目なら

「おまえはどうやら、赤より白のほうが飲めるクチだから・・・白９に赤１の割合でいいだろ」と部長は言いながら、私のワイングラスに、赤ワインをほんの少しと、白ワインをたくさん注いで、私に手渡した。

「ついでに言っとくと、ロゼはピンク色のワインのことだ。だから厳密に言うと、これはロゼじゃあないが・・」
「でもこれ、ピンク色になってますよ？」
「ロゼも赤や白同様、製造方法があるんだよ」
「そうなの。赤と白を混ぜて製造してもいいところもあるけど、一般的に、その製造法は法律で禁止されてるの」
「へぇ。そうなんだ・・・あ。おいしい」
「そうか」
「はーい！じゃあまだ熱いうちに、ピザもいただきましょー！」

というわけで、私たちはグラスを掲げて何度目かの「乾杯！」をした後すぐに、「いただきまーす！」と言ってピザを食べ始めた。