初恋も二度目なら
「・・・でね、婚活パーティーに行くんだったら、これくらい鮮やかな色のほうが目立っていいって、母が言うんですよ。どうですか?」

ちょーっと!さっきまでずーっと一人で「母」のことをしゃべっていたのに、いきなり私にふってこられても!

「ごっ、ゴホッ、ごめ・・・」
「大丈夫?飲み物持ってくるね。ここで待ってて」
「い、や・・・」

不覚にも、食べ物を詰まらせてしまった私は、確かに飲み物が必要なんだけど・・・これは、森下さんから逃れるチャンスじゃない?
と思ってる間に、森下さんが飲み物のグラスを持って、戻ってきてしまった。

あぁ私・・・森下さんから逃れるチャンスを逃してしまいました・・・。
でも、ゴホゴホと咳こんでる間に、喉の流れがスムーズになったのは助かった。

「あぁすみません。えっと・・・確かにそのスカイブルーのネクタイは、目立ってます、ね」
「あ、そう?僕は派手じゃないかって言ったんですけどねー。ハハッ」
「は・・・ハハッ」と言って、森下さんが持ってきてくれた飲み物を飲もうとしたとき、後ろからグラスを持ってる手ごと、誰かに掴まれた。

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