初恋も二度目なら
あ。今のユキオくんの仕草はやっぱり・・・女性っぽい。

「見たところ、サヤコちゃんもオトコ慣れしてないようね。うふっ」
「そう、ですね・・・ええ」
「男の人に限らず、ムダに緊張せず、誰とでも自然体で話せるようになること。これは生きていく上での必須事項なのよ!」
「あぁ・・そうですねっ」

ユキオくんって・・・実はカリスマ性みたいなものがあると思う。
・・・長峰部長ほどじゃないけど。
とにかく、言うことに説得力があるし。
このお教室がとても人気あるのも、分かる気がした。



ここでは、先生であるユキオくんが用意した食材から、みんなで何を作るか決めて、おかず二品(一品や三品の時もある)と主食、そしてデザートを、生徒4人で作る。
その過程をユキオくんがチェックしていく、という仕組みらしい。
出来上がったお料理は、みんなでおいしくいただく。
だから作るのは5人分。

誰が何を担当するのかは、そのときにユキオくんが決める。
今回私は、ご飯を炊くのと、デザートづくりの補助役的な係に任命された。

< 83 / 256 >

この作品をシェア

pagetop