黒い羽と嘘と執着

「フフッ、不思議そうな顔だね、じゃあ分かりやすくこう言えばいい?」



翼はスッと目を細める



「挨拶なら手っ取り早くその辺にいる奴ら4、5人ボコって溜まり場に送り返せばいい」



ゾクッ………



「分かったみたいだね、僕だって不用意に人を傷つけたい訳じゃない、だから椿をさらった形にしたんだ
僕が椿に何かすることはあり得ない、向こうはヒヤヒヤするだろうけど確実に被害者は出ない」



……なるほど



「だから、椿はこれから僕に目隠しされて縛られて、紅蓮の奴に助けられたら、何がどうなったかわからないってパニック状態のフリしてね」





< 60 / 105 >

この作品をシェア

pagetop