黒い羽と嘘と執着

「そうしたら、姐さんが暴力やめて、徐々にだが俺に向き合おうとしてくれてんだ」



え、嘘、それって



和解できたってこと?



「じ、次朗…君…ぅっ…」



「は、何で椿ちゃんが泣いてんだよ!」



「だっで、よがっだなっで……」



「あーー、分かったから泣くなって」



そう言いながら次朗君はハンカチを差し出してくれる



「……椿ちゃんありがとな、椿ちゃんのおかげで姐さんとの関係を変えていければと思えた」



その言葉に私はますます泣けてしまって次朗君には先に教室に帰ってもらった




< 88 / 105 >

この作品をシェア

pagetop