恋のお相手は小さな男の子
私が、……嫌なんて言うわけがない。
「嫌じゃない!」
「そっ」
素っ気ない口調なのに、私の返事にどこか満足そうな顔をする佑真君。
だが、
「あっ、でも暗くなる前に佑真君がこっちに戻って来れる様に早く帰らなきゃね!」
私のその言葉を聞いた瞬間、佑真君のその顔が一気に切なそうな、そして何だか悲しそうな顔へと変わる。
「……だな」とボソッと佑真君の口から出た相槌は、佑真君自身が今にも消えてしまいそうな。
そんな風に思ってしまう程弱々しいものだった。