恋のお相手は小さな男の子
夕香のその質問に一瞬ビクッと肩を揺らした後に「あー、そのー」と言葉を続けるが、その先が口から出てこない。
が、なかなか言わない私に夕香の鋭い視線が突き刺さる。
「勿体ぶってないで教えなさいよ!」
夕香から睨まれたら、もう言わないなんて選択肢は無い。
渋々目線を下に落とすと、
「しょ、……小学生です」
そうボソッと呟いた。
「…………本当に?」
夕香が恐る恐るという感じで確認してくるのは、余りにも信じられなかったからだろう。
でも、嘘でもなんでもなくって。
本当に私の好きな人なんだ。
「本当」
その答えと共に、こくんと首を縦に振ると夕香の目が一気に見開かれた。
「なっ、何があって小学生を好きになったのよ!どういう経緯よ!?ハッ!もしかして葉月、……ショタコン?」
「違うから!」
思わず突っ込むも、夕香は驚いた顔から一変、心配そうな顔を向けてくる。