恋のお相手は小さな男の子
だって……、
相良先輩。大声で私が勘違い告白して振られた事、言っちゃってるんですけど……。
目の前で土下座され、大声で振られた事を言われる。
何の仕打ちですか、……これ。
「葉月っち。ごめん!」
なのに、頭を下げる相良先輩に悪気はなくて、本気で私に申し訳ない事をしたと思ってるっていう。
「相良先輩、頭上げて下さい。勘違いしたのは全部私のせいですから」
「いーや、私のせいでもある!」
「何で断言!」
相良先輩に頭を上げて貰おうとする私と、私に許して貰えるまで頭は上げない相良先輩の謎の攻防戦。
それが暫く続いたが、何とか相良先輩に頭を上げて貰う事に成功した。
っていうか、私、別に相良先輩のせいだなんて全く思ってないんだけど。
だって三浦先輩に振られたのは、私が恋愛対象に入っていなかったからだから。
こればっかりは人のせいには絶対に出来ない。
「私の魅力足らずですよ」
苦笑してそう伝えれば、相良先輩はぶんぶんと首を横に振る。
「そんな事ない!だって、葉月っちはりすみたいで可愛いもん!」