恋のお相手は小さな男の子



「何か、今のすっごい嬉しかったかも!」


「えっ?」


「心配してくれたり。私の気持ち、気遣って自分じゃなくてお兄ちゃんの彼女って言ってくれたり。そういうの!」



真っ直ぐ佑真君の目を見て気持ちを伝えると、佑真君の耳が真っ赤に染まる。



「あっ……、そう」



ぶっきらぼうな相槌だけど、やたらと頬をぽりぽりと掻く仕草は照れてる証拠。


素直になっていい歳なのに、素直になれない男の子。


そんな彼を見ていると、何だか分からないけど胸がキュッと締め付けられる。


だからか、急に本当の気持ちを伝えたくなって更に言葉を続けた。



「でもさ、私は佑真君自信が彼氏だって言ってくれてても嬉しかったよ。だって、誰かが私の為を思ってしてくれた事が嬉しくない筈ないもん!」


「……本当かよ」


「本当!」



即答した私から佑真君は「ふーん」と言いながら、プイッと顔を逸らす。



本当の本当の本当。


三浦先輩に小学生が彼氏って思われた……なんて思う筈がない。


私を助けようとしてくれたその気持ちがすっごく温かくて嬉しいんだ。


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