恋のお相手は小さな男の子



佑真君なら、開けるぞ!とか、変なもんじゃねぇだろうな?とか言われるかな…と思ってた。


のに、そんな反応するなんて卑怯だ。


どんどん心臓の音、……速くなってるんだけど。



「寧ろ開けて!それで要らなかったら言って!」



佑真君から顔を少し逸らしてそう早口で捲し立てる。


が、ぽんっと頭の上に置かれる佑真君の手。



「バーカ。葉月がくれるもんで要らないもんなんてねぇよ」



へらっと笑って紡がれたその言葉に胸がギュッと締め付けられる。



何で、……そんな言葉……言うかな。


顔、見せられないじゃん。



嬉しくて思わず緩みそうになった頬を誤魔化す為に、わざとらしく唇を尖らせる。



「じゃあ、返品は不可だからね!」


「はいはい」



佑真君は気付いて無い。


私の心臓が凄い速さで鳴ってる事も、私の顔が熱く火照っている事も。


袋から私のプレゼントを嬉しそうに笑って出している佑真君の姿を、じっと私が見つめている事も。


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