恋のお相手は小さな男の子
だが、作れるからといって芸術肌なんて事は全く無い。
というのも、私は想像力に欠けるらしく、自分で想像して何かを作るのが凄く苦手なのだ。
写真を見てその通りに作るしか出来ないっていう。
まあ、……だから進路も美大とかの選択肢は全く無いんだけど。
じっと象を凝視している佑真君。
相当、象が気に入ったみたいだ。
と思ったのだが、次に聞こえてきた佑真君の言葉に目を見開いた。
「リアル過ぎてこえー。これ、返品で」
「ええっ!!頑張ったのに」
本気で凹みそうになった瞬間、
「なーんて嘘」
とニヤッ意地悪に笑う。
「なっ……!年上を馬鹿にしてっ!」
私、……完全におちょくられてるし。
「わりぃ、わりぃ。葉月の可愛い反応が見たくてさ」
「か、可愛いって……」
馬鹿にされてるって分かってるのに、かぁっと顔が熱くなる。