裸足のプリンセス
『え…?』
悠里「急に言われても困るよね。
わかってる。
それでも伝えたかったんだ。」
急な発言に驚いた私は
少し放心状態になる。
『あ、あの…』
悠里「シーッ 返事はいらないよ?」
私の唇に人差し指をあて、
ウィンクする悠里様。
悠里「じゃあ僕は行くね?
蓮翔にはここに来るよう伝えるから」
と言って去ろうとする悠里様。
テラスを出る前に言わなきゃ…!!
『あの…!!
ごめんなさい!
私、悠里様の気持ちには
お応えすることができません!』
悠里「知ってるよ」
と、悲しげに微笑む。
悠里「あーもう、だから
返事はいらないって言ったのに」
と言いながら近づいてくる。
そして、私の前髪をあげ、
チュッ
突然のことに私はまた放心状態に。
『なっ…///』
おでこにキスされたのだ。
力が抜け、
へなへなと膝から崩れていく。
そしておでこを抑えながら
『な、なにするんですかー!』
と叫ぶ。
悠里「けじめってやつ?笑
大丈夫。時間はかかるかもしれないけど
ちゃんと諦めるから。
普通に接してくれないかな?」
そう切なく告げる彼に
私はもう何も言えなかった。
悠里「友達になろう。美雪ちゃん」
声を出す代わりに頷く。
するとニコッと微笑み
悠里「悠里って呼んでね!」
と言いながらテラスを去っていった。