裸足のプリンセス


『ゔぁぁあぁぁあああぁぁあぁ!!』


私は心の底から叫んだ。

全ての水分を涙に変えるように泣いた。

中にある全ての感情を

押し出す様に。




もう何もかもが嫌だった。




父「だから美雪、

私と一緒に逝こう。


美乃里が待ってるあの場所へ。」




私は暫く声も出せず

動けもしなかった。



父「そして二人で償おう。

それが私たちのやるべきことだ。」



償い…。

それを聞いた私は

立ち上がった。




許されたかったのかもしれない。


ううん。

かもじゃないね。



《許されたい》

ただ、そんな自分勝手な理由で

父親の元へ歩き出した。

< 95 / 128 >

この作品をシェア

pagetop