涙色のバレンタイン。






「さぁ…、はは」




苦笑いで誤魔化そうとすると、大雅クンの手があたしの髪に触れる。

優しくそっと扱うように。



「俺のダチだろ?」



「っへ?」




驚いて、変な声が出てしまった。

口元を手で隠すと。




「なぁーんだ。じゃあ協力してやるよ」


「………え?」




その言葉を聞いて、一瞬で胸が痛くなった。



(それって完全にあたしのこと、好きじゃないってことだよね…)







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