涙色のバレンタイン。






「だから、バレンタインの日。チョコ渡して、振られても少しずつ!」




あたしが立ち上がって言うと、花は笑顔だった。



「じゃあさ。


まずはバレンタインに向けて、自分磨きとお菓子作り頑張りますか」





「自分磨き?」



「…はぁ。何?お菓子作っただけで行く気?」



「え、え?去年だって…」


「菊には女子力が低い!そのぼさっとした髪!しわのついた服!!



全部出直ししてほしいくらいよ!」




お、鬼!


鬼過ぎるよっ!!





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