クリアスカイ
「何で連絡シカトしてたんだよ。」
修二は苛立ちを押さえきれずに声を荒げた。
「………」
つー君は黙ってうつむいた。
修二はやはり何かあったのだろうと確信していた。
だが、とりあえず二人が無事であったことに心底ほっとしていた。

「ずっと心配してたんだ。急に連絡とれなくなるし。」
修二は今度は冷静にきりだした。つー君はゆっくり顔をあげた。
「ホント、ごめん…。」
修二は困ったように眉をしかめた。
明らかにいつものつー君ではないのに、理由がわからないからかける言葉が見付からなかった。


暫く沈黙が続いた。
修二は時計を確認する。
すっかり忘れていたが、浅井はもうとっくに会社に着いただろう。
いつまでもここに居るわけにもいかなかった。
「俺、仕事の途中だからもう行くよ。」
修二は鞄を手にとった。
「あぁ、…そっか…。」
つー君も一緒にたちあがった。
修二は来た道を先に歩き出した。
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