クリアスカイ
外を行き交う人々は皆楽しそうに笑っていて、修二は無性に虚しい思いに駆られた。
まさか自分がアツシの為にこんなことをするとは夢にも思っていなかった。
次の飲み会は絶対にアツシに奢らせよう、修二はそう決めていた。
話を聞いたらそんなたいそうな事ではなくて、修二の勘違いは笑い話のネタになるとそんな風にさえ思っていた。…いや、そう自分にいい聞かせていたのだ。

つー君と会って話をきいた時、胸の奥でザワリと何かが音をたてた気がしていた。
それは最後に三人で飲んだ日に何度か感じた違和感と少し似ていたが、今は確実に不安となってのしかかってきていた。
無邪気な笑顔のかけらも見られなかったつー君を思い出す。

一体、あの二人に何が起きたのか修二には想像もつかなかった。
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表紙・目次

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