クリアスカイ
けれど、浅井のおかげで後悔ばかりだった修二の気持ちが中和されたようだった。


やっぱりアツシに本当の事を聞くまでは諦めるわけにはいかない。

このままどうなってもいいほど、アツシの存在は軽いものではない。例え、もう前のようにツルんだりできなくても修二の方からアツシを切り捨てる訳にはいかなかった。


「浅井さん、ありがとうございます。」
修二は深く頭をさげた。浅井は慌てて
「いや、何か偉そうに言ったけど、俺もそんな人間できてないし。」
苦笑いでまくしたてる。


修二は以前ぼんやり思った事を今はハッキリと認識して言った。
「浅井さん、俺、浅井さんみたいな25歳になれるよう頑張りますから。」
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