ラストエンジェル
「おい、何ぽけっーと突っ立ってんだ。」


横から顧問の声がする。

肩に顧問の手がポンとのった。

その手は冷たい。
しかしその手の冷たさの奥になにか温かさを感じて俺は我に帰った。

「はーい。」


「はーいじゃないだろ、返事ははいだ。」


「はいはい。」


俺は適当に返事をして、
そのまま広いグランドを駆け抜けた。

 
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