セカンド☆ライフ
嵐の前
佐和田のオッサンと別れ、俺達は地元である東側に戻ってきた。
ふにふにふにふに…
遺族会のリーダーとの接見の日取りが決まりしだいオッサンから連絡がある手筈になってる。
ふにふにふにふに…
接見が済むまでは俺達の処遇は保留なんだそうだ。
ただし西側には立ち入らないことが条件。
ふにふにふにふに…
とりあえずの自由。
俺は詩乃の胸を堪能していた。
ふにふにふにふに…
『ゆいりくん…まだ?』
『ん〜、あと5時間…』
『ダメ!終わり!』
『えぇぇぇ…』
『そもそもゆいりくん頑張ってないじゃん!加齢臭の話しただけじゃん!』
(ごもっとも)
『いやほらでもリンクするだけでも疲れるし…さ』
『だから10秒だけ触らせたでしょ!』
『ぬぐぅ…』
『それより、あんな約束して大丈夫だったの?』
『遺族会のリーダーとの接見?』
『うん』
『あぁでも言わないと帰れそうになかったしさぁ…』
『そうだけど…』
『まぁなんだかんだで加齢臭さんも味方っぽいし、リーダーともあろう御方が話の通じない人ってことはないんじゃない?』
『そうかなぁ…そうだといいけど…』
『なんとかなるって』
『そう…だね、うん♪』
『あ、しのちゃん』
『ん?』
『俺、しのちゃんこと好きです』
『……………』
『……………』
『……………』
『……………』
『え?』
『いや、だから…』
『え?えぇ!?えぇぇぇ!?』
『うん、だから…』
『はぁ!?へぇ!?』
『えっと…』
『なななななな何を言ってるのかななななゆゆゆゆゆゆいたくんはももももう!』
『だから俺…』
『もももももうこの子はだだだだタメだよオバチャンからかっちゃ!』
(なんだこのキャラ)
『しのちゃん!!』
『は…ははははひ!!』
『好きです!』
『えっと………………わ、私も…です…』
『そっか…良かったぁぁぁ…』
『なんか…心臓ないけど…ドキドキする…』
『俺も…心臓ないのにね』
『あ、でもゆいりくん…』
『うん?』
『これ死亡フラグ…』
『大丈夫、もう死んでるし』
『あ…そっか…』
『そうだ、しのちゃんてさ、普段どこに住んでんの?』
『特に決まった場所はないけど?』
『じゃぁさ、二人の新居、探さない?』
『え…えぇ!?』
『嫌?』
『嫌じゃない!探す!すぐ探す!』
『決まりだね、加齢臭さんの廃病院見ていいなぁって思ってたんだよねぇ』
『そうだね、最初は怖かったけど、慣れたら静かでいいかもね』
『だろ?どっかいい場所ないかなぁ』
『あるよ♪』
『マジで?』
『私達の中学の旧校舎!』
『おお!あそこか!いいね!』
『じゃ移動しようか』
『あ、しのちゃん待って』
『どうしたの?』
『ゆっくり飛んで行こう、手、つないでいさ』
『うん!』
初めは絶望しかなかったセカンドライフ。
詩乃との出会いは希望だった。
俺達はまだ子供だ。
俺達のやってることはおママゴトなのかもしれない。
だけど俺達には、これから先、悠久の時間がある。
手探りでも、ゆっくりやればいいんだと思う。
俺達なりのセカンドライフを。
『俺さ、改めて思った』
『なに?』
『死んでて良かった♪』
『……………変だよそれ』
ふにふにふにふに…
遺族会のリーダーとの接見の日取りが決まりしだいオッサンから連絡がある手筈になってる。
ふにふにふにふに…
接見が済むまでは俺達の処遇は保留なんだそうだ。
ただし西側には立ち入らないことが条件。
ふにふにふにふに…
とりあえずの自由。
俺は詩乃の胸を堪能していた。
ふにふにふにふに…
『ゆいりくん…まだ?』
『ん〜、あと5時間…』
『ダメ!終わり!』
『えぇぇぇ…』
『そもそもゆいりくん頑張ってないじゃん!加齢臭の話しただけじゃん!』
(ごもっとも)
『いやほらでもリンクするだけでも疲れるし…さ』
『だから10秒だけ触らせたでしょ!』
『ぬぐぅ…』
『それより、あんな約束して大丈夫だったの?』
『遺族会のリーダーとの接見?』
『うん』
『あぁでも言わないと帰れそうになかったしさぁ…』
『そうだけど…』
『まぁなんだかんだで加齢臭さんも味方っぽいし、リーダーともあろう御方が話の通じない人ってことはないんじゃない?』
『そうかなぁ…そうだといいけど…』
『なんとかなるって』
『そう…だね、うん♪』
『あ、しのちゃん』
『ん?』
『俺、しのちゃんこと好きです』
『……………』
『……………』
『……………』
『……………』
『え?』
『いや、だから…』
『え?えぇ!?えぇぇぇ!?』
『うん、だから…』
『はぁ!?へぇ!?』
『えっと…』
『なななななな何を言ってるのかななななゆゆゆゆゆゆいたくんはももももう!』
『だから俺…』
『もももももうこの子はだだだだタメだよオバチャンからかっちゃ!』
(なんだこのキャラ)
『しのちゃん!!』
『は…ははははひ!!』
『好きです!』
『えっと………………わ、私も…です…』
『そっか…良かったぁぁぁ…』
『なんか…心臓ないけど…ドキドキする…』
『俺も…心臓ないのにね』
『あ、でもゆいりくん…』
『うん?』
『これ死亡フラグ…』
『大丈夫、もう死んでるし』
『あ…そっか…』
『そうだ、しのちゃんてさ、普段どこに住んでんの?』
『特に決まった場所はないけど?』
『じゃぁさ、二人の新居、探さない?』
『え…えぇ!?』
『嫌?』
『嫌じゃない!探す!すぐ探す!』
『決まりだね、加齢臭さんの廃病院見ていいなぁって思ってたんだよねぇ』
『そうだね、最初は怖かったけど、慣れたら静かでいいかもね』
『だろ?どっかいい場所ないかなぁ』
『あるよ♪』
『マジで?』
『私達の中学の旧校舎!』
『おお!あそこか!いいね!』
『じゃ移動しようか』
『あ、しのちゃん待って』
『どうしたの?』
『ゆっくり飛んで行こう、手、つないでいさ』
『うん!』
初めは絶望しかなかったセカンドライフ。
詩乃との出会いは希望だった。
俺達はまだ子供だ。
俺達のやってることはおママゴトなのかもしれない。
だけど俺達には、これから先、悠久の時間がある。
手探りでも、ゆっくりやればいいんだと思う。
俺達なりのセカンドライフを。
『俺さ、改めて思った』
『なに?』
『死んでて良かった♪』
『……………変だよそれ』