セカンド☆ライフ
『と言うわけじゃ』

『なんだろう…今なんかすっげぇファンシーな映像が見えた気が…』

『ここまでは理解できたかの?』

『まぁなんとなく』

『娘はどうじゃ?』

『な…なんとなく…私はレベル3ってことですよね?』

『それなんじゃがな、儂はお前さんの力はレベル5じゃと考えとる』

『え?』

『未確認ってことか?』

『お前さんの力は物理的に干渉する力ではない、干渉させる力じゃ』

『どこが違うんですか?』

『そうか!なるほどね』

『小僧は気づいたか』

『え?え?』

『つまり、しのちゃんは俺に触れてるんじゃなくて、俺に触れていいよって許可を出してるだけなんだよ』

『そういうことじゃな』

『えっと…?』

『ってことは…しのちゃん』

『はい?』

『俺がオッサンに触れる想像をしてみて』

『??わかった』

『オッサン手貸して』

『こうか?』

『オケ、ノイズは出さないでね?』

『ああ』

『しのちゃんオケ?』

『うん』

『よし』

オッサンの手に触れてみる。

『さわれた!やっぱそうだ!』

『思った通りじゃな』

『すげぇよしのちゃん!』

『ん…よくわかんない…』

『恐らくそれはリンクの一環じゃ』

『リンクの!?しのちゃんもリンク使い?』

『その質問に答える前に、リンクについて話さねばの』

『もったいぶんなよロリババァ!?』

『水辺!貴様!』

オッサンのノイズ発動。
これマジ怒りだ。

『よい佐和田』

『はい』

オッサン萎縮。
このロリババァすげえな。

『リンクとは複合的な能力じゃ、レベル5以外は全てリンクと言っても過言ではなかろう』

『複合?』

『特定の人物へのフォローの拡大解釈、これは【スナイプ】、周囲の人間の無差別感知【サーチ】、意識の同調【シンクロ】これが今お主が使える能力じゃな?』

『ええ、そうです』

『これらはリンクのオマケじゃ、どれもレベル2程度の誰でも使える能力じゃ』

『オマケって…』

『リンクの本質は支配じゃ』

『支配?』

『例えば娘の力…そうじゃな、許可【パミット】とでも呼ぼうかの、その力は支配系と言えるのう』

『物理干渉そのものじゃなくて、物理干渉を支配する…だから物理干渉の上位でレベル4のリンクになるのか』

『そうじゃな、あらゆるタレントを支配できうる能力、それがリンクじゃ、しかし逆に形のない力とも言える』

『じゃ俺も物理干渉を使えるってこと?』

『そうとも限らん、タレントには向き不向きがあるからのぉ』

『そんなのあんのか』

『小僧の持ち味は集中【コンセントレイト】じゃろうな、レベル2じゃ』

『それが俺のレベル?』

『うむ、そしてレベルに関係なく自分に向いてない能力を使うのは難しい、演算能力が追い付かんからな、原理は理解できても実行はできんじゃろうて』

『確かに物理干渉は俺一人じゃ計算できないな』

『結局私はレベルいくつなんですか?』

『限りなく4に近い3じゃな』

『ゆいりくんと同じ能力は使えるんですか?』

『言うたじゃろ?向き不向きがあると、お主はコンセントレイトの適正が低い、小僧のような広範囲をカバーできる集中力はない』

『レベルは難易度が基準ってだけで、能力の優劣を表すわけじゃないのね』

『そういうことじゃな』

『要するにリンクって得意分野を伸ばす能力ってこと?』

『まぁ簡単に言えばそうじゃな、今はそう解釈して問題なかろう』

『今は?』

『いずれわかるわい』
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