どれだけ苦しくても…
入社式。
今年から私は社会人。
今年高校を卒業したばかりの新卒だ。
私の名前は森 颯希(もり さつき)。18歳。早生まれだから皆よりは年を取るのが遅れることに悩んでいるただのバカ野郎みたいなやつで。
もともと中学校、高校とまともに恋愛をしてきてない私にとっては社会人になってどんな恋愛ができるのかワクワクしていた。
でも私の職種は介護。働き場所も介護施設。
ってことは男性職員も少なく、いたとしても皆すでに結婚しているかあるいは彼女持ち。
これからいい出会いがあるのか不安にもなってきていた。中学時代から仲の良い幼馴染と同じところに就職が決まっていたためそこまで緊張はしてはいなかったが、部署が違えば不安にはなる。
入社式に着ていくスーツを買いに出かけたり、入社式まで少し休みがあるため、高校の時の友達と遊んだりと過ごしていた。
そして日が経つのも早い事。もう入社式の日がやってきた。
「おはよー、颯希!」
そう声をかけてきたのは中学から仲の良い幼馴染、靏本 巫女(つるもと みこ)。
私はもともと違うところに住んでいて、中学から今の場所に住んでいるため、中学からは友達と呼べる人がいなかった。
そんなとき、つるちゃんが声をかけてくれた。そして仲良くなった。つるちゃんには感謝している。
巫女のことはつるちゃんと呼んでいる。なんか巫女って素直に呼べなくて苗字からとって“つるちゃん”と呼んでいる。