想いの果てに、

「棗ー!おっはよー!」

「あ、桜、おはよう」

「あれれ?元気ないぞ~?どうかした?」

「うぅん、何でも、ないの……」






桜は私の大好きな親友。

いつも私の相談とかに乗ってくれる、優しい子。

涼には恵まれなかったけど、友達には恵まれてるかも、私…

私はいつも桜と杏奈って子と一緒に居る。

この2人だけは、本当に頼りある友達だ。






でも、頼りある、大事だって思えていたのはついさっきまで。













「キャー!杏奈!この指輪どうしたのー!?」

「桜っ!」

「だってだって!聞いてないよ!彼氏は誰~?」

「な、内緒!」






休み時間、桜と杏奈が妙に盛り上がってる。

私は頭をブンブン振り払って2人に近づいた。






「何々?どうしたの~?」

「棗~、見てコレ!杏奈の左手!」

桜が嬉しそうにパッと手を見せる。

杏奈はちょっと戸惑いながらも私を見た。

私も嬉しそうに指輪を見た。
< 10 / 59 >

この作品をシェア

pagetop